世紀の大天才レオナルド・ダ・ヴィンチの『ダ』は、日本語の『の』をあらわす。
だからレオナルド・ダ・ヴィンチは「ヴィンチ村のレオナルド」という意味になる。
そこで思い出したのが、中国語の「的」という字である。
中国へ出かけると、広告にやたらとこの「的」という字が使われている。
「的」という字は、中国では日本語の「の」という使い方をする。
そしてこの「的」は『ダ』と発音をするのである。つまり的は、ダ・ヴィンチの『ダ』とおなじ発音、おなじ意味を持つのである。
余談だが、中国語で奥さんのことを「愛人(アイレン)」という。
だから日本では禁句だが「私の奥さん」は「我的愛人(ウオ ダ アイレン)」と言うのだ。
ところが日本においても、『ダ』を「の」と使っていることを知って驚いた。
果物(くダもの)は「く」は「木」、「ダ」は「の」の意で、「木の物」という語源であり、獣(けダもの)は「毛の物」が語源である。
漢字の字源を辿ってゆくと面白い。
なかでも私は『美』の説がすきだ。
美しいという字は、羊が大きいと書く。
いろんな説があるようだが、羊は弱い生きもので、いちばん大きい羊がリーダーになり、狼が襲ってくると自らを投げ出して仲間の羊を守る。その姿がすばらしいことから美という字が生まれたという説を私は好きである。
そして、詩人大岡信のつぎの言葉はいい。
【美しいという字は羊が大きいと書き、いつくしむと読み
人の心の痛みや喜びがわかることである】
